会員紹介

長野県内で人とのつながりをつくりながら行動範囲を広げる近藤さん

​名前

近藤さん

職種

ITエンジニア

移住歴

静岡→首都圏→長野

プロフィール

就職氷河期に静岡県の工業高校を卒業。関東圏でリゾートバイトや遊園地のスタッフを経験した後、都内で自動車雑誌の編集を務める。その後、資格を活かしてネットワーク関連企業に転職。現在は家族が住む首都圏と長野県を往来しながら、フリーのITエンジニアとして活躍中。

Q:今はどんなお仕事をされていますか?

職種はITエンジニアです。主にスケジュール管理やスケジュール上のリスク管理などのプロジェクトマネジメントなど、調整役ですね。システム開発は16年くらいで、20年ほどITの仕事をしています。 

Q:最近お仕事の状況はどうですか?

契約先の仕事がフルリモートになりました。本当に必要な時しか出社してはいけない状況になりましたね。なので、ゆっくり長野県に来られるようになりました。といっても家族が神奈川県にいるので、長くても1週間ですが。

Q:今回も1週間ほど放浪しながらお仕事されていますね(笑)

そうなんです。キャンプ道具満載の車で移動しながら、各地で仲良くなった方の土地に家にテントを張らせてもらってキャンプをしながら長野県内をあちこち回っています。
仕事をしながら、遊びながら、時々仲良くなった人の家業を手伝っている感じですね。
こういう生活ができるようになったのは8月下旬くらいからです。

▲ 車の中にはキャンプ道具が使いやすいように配置されています 

Q:いろいろなところを移動し続けていますね(笑)

そうですね、昔からそうかもしれません。なんで落ち着きがないんでしょうね(笑)

僕にはそういう生活があっています。家族という存在がいるのであまり遠くにはいませんが、家族がいなかったら日本にいないかもしれません(笑) 

Q:今回は長野県のどこに行かれましたか?

飯田市の遠山郷という「日本のチロル」と呼ばれる山の上の集落です。そこで景観維持活動のボランティアとして畑作業をして、ジャガイモや蕎麦を育てています。 高齢化が進んでいて、60代でも若者です。40代の私なんて小僧です(笑)
若い人たちは中学進学とともに市街地におりてしまい、年配の方しか残らない。
そうなると休耕地が増えて景観が損なわれてしまうんです。
なので休耕地を使って農作物を作り、その景観を守るボランティアをしています。

Q:その活動を知ったきっかけは何でしょう。 

この森のオフィスを知ったきっかけにもなった、長野県の行っている移住促進事業の「おためしナガノ」制度を調べていたときに知りました。
この制度は県内のコワーキングオフィスを活用して仕事をすると、交通費などが支給される制度なんです。
富士見町がいいなと思っていたんですが、せっかく長野県のいろいろな所でリモートワークができるなら足を伸ばして長野県らしい場所に行こうと「松本 コワーキング」「飯田 コワーキング」というようなキーワードで調べていて、たまたま遠山郷を見つけたんです。

「日本のチロルか、行ってみたいな」と思ったのがきっかけですね。僕は景色を見て、行きたいなーと思うので。
定期的に長野県に来て地元の人と話をしていると、いろいろな情報が得られますね。
そして仲良くなって、ご飯を一緒に囲んで。
旅行というよりも、その土地の地域の皆さんと関わりたい思いがあります。関係人口ですね。

Q:初めは県の制度を使って移住されたんですよね

はい、「おためしナガノ」がきっかけで富士見町に移住をして、その後は富士見町の移住制度を使って1年ほど富士見町に住みました。
実はおためしナガノを知ったのも、Facebook広告がきっかけで偶然知ったんです。

Q:どうして長野県に来てみようと思ったのでしょう?

20年ほど前ですね、高校卒業とともにスノーボードに夢中になりました。その時住んでいたのが地元(静岡県富士宮市)で、冬にスキーをするなら富士見町の富士見パノラマリゾートに来るんです。
山梨県のスキー場でも良かったのですが、長いコースを滑りたくて富士見パノラマリゾートに来ていました。
中央道から見える雪をかぶった景色を見ているうちに「ここ、いいなあ」と思ったのがきっかけですね。こういうところに住めたらいいな、と。そう思っても現実は静岡に住んでいるサラリーマン。時々来るだけかなーと思っていました。
その後転職を重ね、神奈川に移り住みました。2016年に勤務していた会社との契約が個人事業主になりました。
今まで関わった会社などからも仕事をもらえるようになり、個人事業でも仕事が回せるなと確信したんです。
もともと満員電車や人混みが苦手で、それを避けたくてリモートワークにしたいと希望を出していたんですが「そもそもリモートワークになったら、住むところにこだわらなくてもいいのでは?」と気づいて。
そうこうしていくうちに、長野の温泉が好きな奥さんも「子どもたちが良いと言えば移住しても良いんじゃないの?」と言ってくれて。
「でも、いきなり引っ越すのはリスクだよね」というのと、二人の子供の進学のタイミングをはかりたいのもあり、まずは1年間住んでみて判断しようと思い、僕だけ先に移住しました。
でも最終的に中学生の長女が「友達と離れたくない」と反対し、家族での移住は諦めて僕だけ移住する形になりましたね。

Q:ご家族の都合で断念されたんですね。

でも、このタイミングになって変化があったんです。
新型コロナウイルスの影響で長女の塾がオンラインになったり、僕も長女をオンラインの高校に進学させようと考えるようになったんですがそれがきっかけなのか、反対していた長女が「引っ越してもいいよ」と言い出したんです。
なので、来年以降また長野県に移住する可能性が出てきました。
とりあえず僕が住む場所をどうしようかという段階で、キャンプ好きの知人に相談したら「キャンプすればいいのでは?」とアドバイスをくれました。

試しにテントで生活したら快適で、テント生活ができると確信したんです。冬は色んな人に凍えていないか心配されてますが(笑)防寒対策など工夫しながらテント生活するのも楽しいぞ、と。
テントという場所にとらわれない住まいがあるなら、富士見を拠点に移動すれば長野県内全域が自分の拠点になるな、と。
縁あって北は新潟に近い信濃町、西は木曽、南は飯田まで知り合いがいるので。

Q:そういう人とどこで知り合ったんですか?

森のオフィスですね。イベントの「Ignite」がきっかけです。3チームほど所属してきて、今では家に泊まりに行くくらい仲良くなりました。
都内でもワーキングオフィスはありますが、ワーキングスペースといった感じでコミュニティがあまりないですよね。
でも森のオフィスには、いろいろな職種の人達が集うコミュニティがありますからね。他のイベントにも参加して、普段話さない人と話をして仲良くなることもありますよ。
正直、2017年におためしナガノを利用して長野に来るようになりましたが、地元の友達や関東の仕事仲間よりも長野県の人との交流のほうが増えています(笑)
仕事はまだ関東の案件が多いですが、それを基盤にしつつ自分の経験が活かせるようなIoTなどの長野の仕事を増やし、自分が住んでいるエリアに貢献したいなあと考えています。

Q:なにか形になったものはありますか?

実は2019年、富士見町で3ヶ月ほど社会実験をしたんです。
富士見町には昔の有線電話の名残があり、広報の放送をしています。各ご家庭に放送専用の装置があって、生活に必要な情報や災害情報が音声で流れる仕組みです。
でもそれがないと、本当にローカルな情報は簡単に届かないんです。町で何が起こるかというローカルな情報はなかなか得にくい。
移住者はコミュニティがない状態で移住すると町で何が起きているかわからない、情報弱者になるんです。
といっても、有線放送も1960年代に生まれたシステムで、今後どう扱うか自治体も考えられていないようなんです。
一時期デジタル回線やケーブルテレビに載せ替えたんですが、公共放送のため事業者が入っても収益が少ない。
ましてどうしていこうかというビジョンがほぼない状態なんです。だったら新しいガジェットやデバイスを使ったらどうだろう、と思ってAmazonやGoogleなどのスマートスピーカーを導入することを富士見町に提案したんです。
そうしたら「面白そうだからやってみよう」ということで、実現したんです。まずは町の主要な施設において、実験を行いました。結果としては上々でしたね。
その後町の情報をどう発信するかという委員会が町にもできて、これからの事を考える仕組みもできました。

今後も長野県内で町の皆さんを支える仕事をしたいなあ、と考えています。

Q:これは、森のオフィスが関わって生まれた仕事ですね。

そうですね。

Q:富士見に移住して、ご自身の変化を感じたとのことですが?

以前に比べ、他の人と積極的に話すようになりました。最初は話しかける努力をしていましたが、今は努力せず自然に話しかけられます。
仕事で調整役として喋ることが多くて疲れてしまい、反動でプライベートは黙っているタイプなんですが(笑)これはIgnite!に参加して、話さざるを得ない状況になったからですね。

Q:実はスタッフもその変化には気づいていたんです。ちなみにIgniteに参加したきっかけはなんですか?

実はIgniteは何をするイベントかわからないまま参加したんです。地域課題を解決するとあったので、森のオフィスに地元のいろいろな人が来て、人と話をするのかと思っていました。そこならば地元のことを知ることができ、知り合いもできるかな、と考えていたんです。実際はそうではなくて、チームを組んで課題を解決するスタイルで、僕はチームのリーダー役になりました。なので、自分が率先して話さざるを得ない状況になりまして。
森のオフィス、Ignite、オフィスで出会った人たち、それで変化したんですね。

Q:富士見町に移住して、生活面ではどうでしたか?

朝がいいですね。町の中の空気が気持ち良いですね。冬の凛とした空気が好きです。景観もいいです。
アパートの窓を開ければ富士山が見えて、夜は上を見れば星が見えて、冬はスキー場が雪を作っているのが見えるのがいいです。
駅の近くに住んでいたので、生活に不便さは感じなかったです。街の中心部はいろいろなお店もあるので、不便さは無いし少し移動すれば、豊かな自然もありますしね。
仕事的には中央道沿いなので、東京にも行きやすいメリットがあります。

東京へは高速バスを利用して行っていました。始発に乗れば、朝の8時台には都内に到着できるので。

Q:今後どう地方と関わって行きたいかビジョンはありますか?

仕事は富士見町に拠点をおいて、自分の経験や仕事を生かして皆さんの役に立ちたいですね。長野県内で、地域の課題をITで解決していくお手伝いをしたいです。全国に範囲を広げる事は考えていないです。
長野県も地域によって、景色も人も方言も違う。同じ県内でもいろいろな表情があるので。
関係人口として、点々とする地点の「点」は大きく。

Q:移住したい人へのアドバイスはありますか?

一つは「まずやってみましょう」半年でも3ヶ月でも。今は移住に関する情報も多く、各地で移住説明会もありますが、やはり良い側面しか書かれていなかったり、説明されなかったりするので。
半年住めば見えてきますね。
次に「コミュニティのあるところに行きましょう」。自分と同じような移住者が集まるコミュニティに関わったり、それがないなら自分で地域のみなさんとコミュニティを作ったり。
閉じこもったり、引きこもるとやっぱり「あいつはなんだ」という目で見られますしね。相手から手を差し伸べられるのを待つより、自分で行かないと。

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